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第16回奥武蔵ウルトラマラソン

いよいよ復活を賭けた奥武蔵ウルトラマラソン。

前日は21時には寝たので、朝4時には目が覚めてくれる。

窓の外を見るとどんよりと曇り空。 不吉だ。
朝食をとりに行くと、手にとったゆで卵にひびが入っている。 不吉だ。
カメラを用意したところ、スライド式のレンズカバーがもげてしまった。 不吉だ!というか、困った。
野球の結果を見ると4連勝中の阪神が守備の乱れで敗戦。 不吉だぁ!!(最近ではいつものことだというツッコミ不可)

2回ほど朝のオツトメに個室で踏ん張ると、着替えて準備をはじめる。今回は復活への本命レースと思っているだけに、自然と力が入る。曇りもしくは雨と思われたので、日焼け止めはなし。アームカバーと雨合羽は着用せずに持参して走ることにした。

5:50 に会場までの送迎バスは出発。ほどなく見慣れた会場に到着する。華やいだ雰囲気が気持ちをもり立ててくれる。6月の阿蘇カルデラスーパーマラソンでは、スタート地点に立つことさえかなわなかったことを思うと感慨深い。

昨年、伊豆大島で同室だったMTさんが見つけてくれて1年振りの再会。5月の水都大阪100kmウルトラマラニックにも出ていたそうだ。気づかなかった。10月の四万十川と1月の宮古島でも会えそうで楽しみ。リンク友達のgeminiさん、KMさんとも出走前に会うことができる。

応援に来られていた来者如帰のたんだいさん、かとちゃんも姿を見せる。かとちゃんは奥武蔵にエントリーしたものの、足の不調でDNSなのだそう。たんだいさんも手術前の大事な時期に痛む足を押して、ウルトラマラソンを走るランナーを応援に来てくださった。

ジョギングSNSのリンク仲間には怪我で奥武蔵の参加を見送った福岡の方もいる。故障を抱え、いつか走れる日を待ちながら復帰を待つ方もいる。スタート地点に立てる僥倖に改めて感謝しながら7:00の号砲を待った。ちなみに、水都大阪100kmウルトラマラニックにもおられた関西のDJわかちゃんも取材で来られていたが、この日3度目のトイレに並んでいて写真が撮れなかったのが残念。

一面灰色の空の下、定刻7:00にスタート。直後におにぎり頭のKMさんと並んで、ちょっとだけ一緒に走るが、マイペースが肝心。KMさんに先に行ってもらって、まずは力を温存しながら序盤を走る。

アップダウンをしながらゆっくりと走って行くと、まず3.9km。2月の青梅マラソンでリタイアした距離だ。上りはちょっときついとすぐに歩きが入るが、タイムが気になるだけで足は楽だ。下りは様子を見ながら、いつもの半分程度のイメージで駆け降りる。どうも勝手が違うので、効果もダメージも未知数だ。

8:00ぐらいからはぽつりぽつりと雨が。しかしこの程度だと暑さを冷やしてくれて、却ってランナーにとっては恵みの雨だろう。

ところが10km手前あたりで、急に下がエマージェンシー。緊急配備を身体中に伝えて行く。どうやら最初の大きな試練は予想外の方向から現れたようだ(苦笑)。寄せては返す波のように身体の中で苦難の海がうねるが、それは次第に大きくなって行く。しかも下り坂なので、ずんずんと振動が身体に刺激を与えてしまうのだ。

 「やはり下りがあるだけに「下る」のか。ピークハント系なら大丈夫なのかな」

と余裕がない割りにはここがオヤジの悲しさ、下っているのにくだらないことを考えてしまう。これで笑って括約筋でも緩むことがあれば大惨事だ(苦笑)。ジョギングSNSやブログを読んでいる人から、「や~い、○ん○たれ~」と一生後ろ指を指されながら不遇な晩生を過ごして、最後にはひっそりと人知れず亡くなってしまうことは必至だろう。

そう考えている間にも時限爆弾のリミットは刻一刻と迫ってくる。いやあ、今でこそ笑って書けるが、本当にこの時は笑い事どころではなかったのだ(苦笑)。どちらかと言うと、結構泣きそう(苦笑)。

「堆肥は自然に返せ」とばかりに、緊急避難につき木陰で事をなすことももちろん考えたが、山の中とはいえ意外に適当な場所が見当たらない。後続のランナーに見られることはこの際だからかまわないが、見る方はとんでもなく目の毒だろう。それがトラウマになって、奥武蔵と聞く度に目撃場面を思い出すようになったら、その方とご先祖様には一生申し訳がたたない。腹を切ってお詫びをしなければ。しかし、今はとにかく今の自分の腹をどうにかしなければならない。

そうこうしていると、回りに人家も多くなって来る。

「南無三っ!こんな形でオレの奥武蔵は終わってしまうのかっ!!」

と思ったその時、ゆずの里オープンキャンプという施設が右手に見えた。

「翼よ!あれが巴里の灯だ!」

ウィンカーもつけずに急転回右折をすると、一路オープンキャンプへ。この時の私は3min/kmぐらい出ていたかもしれない(さすがにそれはない)。厠の場所を聞いたら教えてくれて、「雨の中たいへんだねえ」と行ってくれたおじさん、あなたはキラキラ輝く天使に見えましたよ!



10分後。

ふううぅぅ。何だか一仕事終わった気分。だが先はまだ長い。すっかり落ち着いたので、気を取り直してゆっくりと走り始める。足の調子は良いと言う感じではないが、悪くもなく中の上。松竹梅でいえば竹ぐらいかな。ただ、今は走る喜びを感じている。全身で感じている。

鎌北湖手前の坂で気を抜いて歩いていると、カメラを持ったたんだいさんとかとちゃんに遭遇。慌てて走るまねをする(笑)。鎌北湖を過ぎるといよいよ奥武蔵の山の中へ。折から出て来た霧の中に、前のランナーが吸い込まれるように消えて行く。

場所も知らぬところで乳白色の霧に囲まれ、行く先も判らぬ中で、ただ期待だけが高まっていく。少年の頃に見たそんな夢の断片を不意に思い出した。

前日にFKさんが「ここのエイドは「エイドがほしいな」って思った頃にしっかり現れるんだよな」と言っていたが、まったくそうだ。2~3kmごとに設置されたエイドには豊富で飽きさせないいろんな食べ物飲み物が揃っている。そうめんやおじや、スイカにキウイ、メロンも出てきた。もちろん、それを楽しみに参加しているところもあるので、エイドに寄ってはパクパクムシャムシャ。

昨年は復路60kmあたりでビールをいただいたのだが、今年は早くも往路の23km付近で「ビールいかがっすか?」の声が。ここは居酒屋か?(苦笑)金麦をいただいて渇を入れる。33kmのエイドでもまた金麦をいただき、40kmすぎのバンバンクラブの私設エイドでは、淡麗で気分を変えることもできた。もちろん、復路でもエイドで一杯ずついただいて、「奥武蔵ばんじゃ~い!」とはしゃぎたくなってくる。こういうのもよかばい。

そうこうしている間に、早くも折り返しのランナーが対抗走線を走って来る。それも霧の中から最初は影が朧に映り、ぽっかりとその中から生まれるように姿を現す。この奥武蔵では、すれ違うランナーが声を掛け合うのが常。これがまた楽しい。今年のように知っている人が多いとなおさらだ。

上りは歩き、下りは足に注意しながら走る。39km、4月の川の道で無念のリタイアをした距離だ。まだ足は行けると言っている。

40km過ぎあたりで、右足底にマメができたような感触。靴下まで濡れたのが原因かもしれない。これまでの経験からマメの痛みに対しては割りと強い(=痛覚に対しては鈍感)のは経験済みなので、気にせず走る。なにせ人間がマメだからな。ハッハッハッ(実はかなりズボラ)。

やがて待望の折り返し地点に到着。毎年恒例のビキニ美女は?と捜すと、いました、いました。一安心して軽く目の保養。ここではかき氷を食べていると、エイドを手伝っていたNSさんが声をかけてくれる。えどがわ~ズ総帥の知合いで、川の道にも参加された方だ。

元気を補充していよいよ復路。上りがけでSNSのリンク仲間のRYさんと1年振りの体面。うれしくて抱き合って喜ぶ。

復路は下り基調で距離も往路よりも少ないが、もちろん歩いていては到底制限時間内に戻れない。足と相談をしながら若干強めの負荷に耐えながら進んで行く。

ところが14 時頃からはバケツをひっくりかえしたような土砂降りの大雨。暑くない分にはいいが、自分の場合メガネくんなので、霧もあわせると前がほとんど見えない状態に。全身濡れ鼠で、必死に前を凝視しながら足を進める。これが夕方なら遭難必至だ。だが、こんな中でもエイドの方々は笑顔でランナーを迎え、労をねぎらい、気力を鼓舞して送り出す。本当に頭の下がる思いだ。

気力を振り絞って走りながら、なんとか48.3kmを過ぎる。5月の水都大阪ウルトラマラソンでリタイアした距離だ。あと30km弱。まだなんとか足ももってくれそうだし、制限時間にも余裕がありそうだ。だがやはり仮復帰から期間も短く、決定的練習不足の影響が出てきて、次第に上りはおろか下りも足が進まなくなってくる。しかし、ここで諦める訳にはいかない。一歩進めば一歩ゴールに近づくのだ。それを信じて足を進めていく。まだ前に進める。あの時とは違って、まだ前に進めるからには諦められない。

66kmあたりのエイド前でふいに声をかけられたので振り向いたら、geminiさんだった。地獄に仏とはこのことだ。残り10kmちょっとを伴走していただく。つらい10kmも話をしながらだと多少は痛みも紛れる。しっかりとした足取りのペースに引っ張ってもらい、励ましてもらいながら、山を下りてゴールを目指す。本当に感謝感謝。やがて雨も止み、山間に鳥の声がこだまする。

鎌北湖畔を通って最後のエイドで水分を補給すると、残りは2.3km。一歩一歩、念願のゴールが近づいてくる。走る前、復帰できたら泣ちゃうんじゃないかと思っていた。でも、私、泣いたりするのは~、違うと感じてた~。あれ?なんかこんな歌、あったな(苦笑)。まあ小汚い濡れ鼠のおっさんが泣いても絵にならないし、そもそもキャラクターが違うでしょ(笑)。

公園に入り、ゴールのゲートが見える。お調子者の私はついつい回りに愛嬌を振り撒きながら、満面の笑顔でゴールテープを切れた。

長かった……。
でも、この完走でやっと復帰の第一歩を踏み出せた気がする……。

更衣室の体育館に入ると、しばらくは大の字になって余韻に浸った。実は疲れて動けなかったとも言う(笑)。制限時間の19時前にやっとのことで荷物をまとめると、ゆるゆると歩きながら再び降りだした雨の中を19時発のシャトルバスに乗り込んだ。

駅に向かうシャトルバスがエンジンをかけた頃、暗い雨の中を1人のランナーが明かりの消えたゴールに向かって、一直線に走って行く。時刻は19:01。制限時間を終えて間もない、ゴールテープもない無人のゲートを、ランナーはスローモーションのように駆け抜ける。遠くに見ていた会場の人々の間から、雨の音を打ち消すかのように拍手が起こった。たとえ完走証はなくても、それはここまで戻って来れたその人のための見えない勲章。

会場を後にしながら、ふと、たんだいさんがウルトラマラソンを走る人のためにしたためた文章の冒頭を思い出していた。


私は、走り始めてから、しばらく「完走」を自慢にしていました。
「連続完走記録」とかにこだわってそして自慢していました。
「優勝」をすることもありました。
でも、そのころの私は、線が細くてぎらぎらしていて、
今よりも、もっと心の狭いランナーでした。

リタイアを余儀なくされるレースを体験しました。
レース中に歩き出すことも経験しました。
自分の意志でレースをやめることも経験しました
(撤退=ウィズドロー)。
関門時間をクリアできずにバスに乗らざるを得ないことも
体験しました。
バスの中で毛布にくるまって涙をかくしながら競技場に
戻りました・・・。
そして今、少し強くなったと思っています。


     「ウルトラマラソン完走への道」(丹代 政俊)
     (http://homepage3.nifty.com/tandai/






第16回奥武蔵ウルトラマラソン
日時2009/ 8/2(日)
場所埼玉県入間郡毛呂山総合公園
天気
距離77km
タイム10:46:39


okumusashi.jpg



タグ:ウルトラへの道 ジョグ仲間 故障

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santapapa

Author:santapapa
小さい頃から運動音痴で今までまったく体育系クラブに属した経験がなかったのですが、2007年の2月からipodがきっかけでダイエット目的に走り始めました。だんだん走るのが楽しくなってきたランニング初心者でしたが故障のため走ることから引退しました(以下過去の話)。

最初は4km走るのもやっとでしたが、2007年6月にハーフ、2007年9月にフル・マラソンをやっとこさ完走。2008年3月には100kmウルトラを完走し、今はウルトラをメインに、バンド活動の傍らファン・ランを楽しんでます。生活の中で走ることの優先度が低いので、最近はたまにしか走らずリバウンドの兆しが悩みの種。大会参加でモチベーションをあげています。

自己ベストは10km=45:48(第10回記念大会ニューリバーロードレースin八千代 '07.12. 2)、
ハーフ=1:41:50(NET/第13回手賀沼エコマラソン、 '07.10.28)
フル=3:33:30(NET/第56回勝田全国マラソン大会 '08. 1.27)、
ウルトラ=12:34:40(100km/第4回伊豆大島ウルトラランニング '08. 3.29)、
=38:41:42(206km/第3回佐渡島一周エコジャーニーウルトラ遠足 '08. 9.13)。

なお、blog中の仮名は、自ら公開blogでHNをお使いの方以外は個人情報の関係上、原則アルファベットにしていますのでご了承ください。

2009年3月以前の過去アーカイブは旧ブログ『よっこらしょ』を参照。

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